またまた間が空いてしまいました。久々の投稿になります。そして遂に今回が『過去と未来を結ぶもの』シリーズ最終回となります。過去のコラムを読まれた方には私のこれまでの写真人生の大体はお分かり頂けたのではないかと思われます。結局大した事は起こっていない訳なんですが、まあ私も既婚者なので恋愛や子育てエピソードなど細かく書けば出てくるところですが、身内のプライベートも含む事なのでここではご遠慮させてもらうとして、さて最終回はどんなお話になるのでしょうか。
前回は友人が営む広告企画会社に8年勤務したというところまで書きました。その後独立して同じカテゴリーでいわゆるライバル業者に突如転身してまさに恩を仇で返すような行為に出ます。友人に喧嘩を売った形とは言えむしろこれまでの8年間については感謝に尽きると言っていいと思います。実際私にできる事は今はこれしかないという現実もあり、私自身としてはよくある一般の小売店で例える一種ののれん分けみたいに考えています。
しかしながらこの業界(ストックフォト素材屋稼業)においては全国いや海外も含め販売エリアに境界線はなく如何により多くのシェアを獲得できるかが生死の分かれ目なので、まさにこんなご時世も手伝って、お世話になった友人(社長)にしてみれば私は目の上のたんこぶという相当困った相手な訳です。
2008年3月の独立から早8年が経とうとしている今では、お互いそれほどいがみ合っている訳でもなく沈静化しつつあるという状況ですが、正直言って現状共倒れ状態と言った方がむしろ正解かも知れません。マイクロストックの台頭やらアベノミクス対策の不発、5年前に起きた東日本大震災の影響は未だ市場に暗い影を落としており、市場の活性化はいたって鈍化の最中です。これで売上が上がっていく訳もありませんよね。
実のライバルはもっと別のところに在って、とぐろを巻いて今まさに我々を絞め殺さんと待ち構えている訳で、私たちストックフォト業界人はみな必死でそちらに注力して踏ん張っているのです。私の場合は現状だと年金支給まであと9年(現在56歳)ありますので、それまでは何としてでも家族を支え続けなければなりません。今更まともなサラリーマンの口は期待できませんし、パートすらどうなんでしょうか。なら今の素材作りと提供により全力を投じて立ち向かうしか逆説的にも真の道は開けないと確信できる訳です。
お世話になった友人もまあそんなところじゃないかと想像します。動画も4Kになり益々画素数が上がっていく中、これまでの既存の機材では到底立ち行かないであろう新たなルールが今まさに突きつけられています。いかにその難題をクリアし世のクライアントが求めるいい素材が生み出せるのか、これを崖っぷちというのでしょうかそれとも正念場というべきなのか、何れにしても頑張るしかありません。後は神のみぞ知るです。
まとめ:
しかし人生っていうのはそこそこそのように進んでいくものだなとここに来てつくづくそう感じます。勉強が苦手な私でも手に職が僅かでも付けばいつしかその経験から独自性も生まれて、それが時代性に絡み合いながら結構なスキルになっていくもんですよ。でも一流までには至らない、とまあそれが私の運命、いやいやまだまだ。
2016年3月、ワインディングロードはこれからもずっと続きます。
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